第4章:仕事を任せる15事例

Claude Desktop Appの3モードを使った15の実践例。各事例にどのモードを使うかを明記しています。

📖 読了:約40分
🎯 難易度:初〜中級
📋 15事例
📍 本章の使い方

15事例すべてを読み込む必要はありません。自分の業務に近いものを2〜3個ピックアップして試してみてください。1つでも実際に動かせば、AI活用の手応えがつかめます。

📁 ファイル整理系 / Workモード

事例1:ダウンロードフォルダの整理

⏱️ 効果:手作業30分 → AI 30秒

使うモード: 📂 Work

操作: Workモードを開く → DownloadsフォルダをドラッグしてClaudeに渡す → 以下の指示

このフォルダの中身を分析して、以下のルールで整理してください:

- 画像(jpg/png/heic)は images/ サブフォルダへ
- PDFは documents/pdf/ へ
- Excelファイル(xlsx/xls)は documents/excel/ へ
- Wordファイル(docx)は documents/word/ へ
- 圧縮ファイル(zip/rar)は archives/ へ
- 1ヶ月以上前のファイルは _old/ へ
- 種類不明のものは _unknown/ へ

実行前に、何件ずつ移動するか教えてください。

事例2:複数フォルダの統合整理

使うモード: 📂 Work

シーン:同じプロジェクトの資料が、複数の場所にバラバラに保存されている。

操作: 関連する複数フォルダをWorkスペースに渡す → 以下の指示

このフォルダ内に「クライアントA」関連のファイルが点在しています。
全部をスキャンして、以下を作成してください:

1. clientA_consolidated/ フォルダを作成
2. ファイル名・内容から「クライアントA」関連と判断したものをすべて移動
3. 重複ファイルは自動でリネーム(_dup1, _dup2)
4. 何が移動されたかのレポートを report.md として作成

事例3:撮りためた写真の整理

使うモード: 📂 Work

シーン:iPhone同期した写真が日付不明で大量にある。

このフォルダの画像ファイルを以下のように整理:

1. EXIF情報から撮影日を読み取り
2. YYYY-MM/ フォルダを作成して分類
3. 撮影日不明のファイルは _no_date/ へ
4. 重複画像を検出して _duplicates/ へ

事例4:古いファイルのアーカイブ

使うモード: ⚡ Code(大量処理のため)

シーン:3年分の業務ファイルが溜まり続けている。容量を空けたい。

2025年1月以前に作成されたすべてのファイルを以下の方法で処理:

1. archive_2025_before/ フォルダに移動
2. 年・月別にサブフォルダで分類
3. ZIP圧縮してから元ファイルを削除(容量節約)
4. 移動ログを archive_log.csv に記録

📊 データ処理系 / Workモード

事例5:複数PDFから情報を抽出

⏱️ 効果:100枚の請求書を1分で集計(手動なら半日)

使うモード: 📂 Work

操作: 請求書PDFが入ったフォルダをWorkスペースに渡す

このフォルダにある請求書PDF全部を読んで、
以下の項目をExcelにまとめてください:

- 請求書番号
- 発行日
- 取引先名
- 件名
- 金額(税込)
- 金額(税抜)
- 消費税額
- 振込期限
- 担当者名

ファイル名:invoices_summary.xlsx
合計金額の集計行も入れてください。

結果: Artifactsパネルに集計表が表示 → ダウンロードボタンで保存

事例6:Excelの大量データを集計

使うモード: 📂 Work

sales_data.xlsx を読んで、以下の集計を出してください:

1. 月別売上(折れ線グラフ用)
2. カテゴリ別売上(円グラフ用)
3. TOP10顧客の一覧
4. 前年同月比
5. 売上が前月比で2倍以上の急増顧客リスト

結果は summary.xlsx に、シート名で分けて保存。
グラフも作成してください。

事例7:CSVデータのクリーニング

使うモード: 📂 Work

customers.csv を読んで、以下のクリーニングを実施:

- 「株式会社○○」「(株)○○」「㈱○○」を統一
- 電話番号のハイフン・全角を統一(例:090-1234-5678)
- メールアドレスの大文字・全角を半角小文字に
- 重複行を検出(電話番号 or メールが同じ)
- 必須項目(氏名・連絡先)が空欄の行をマーク

出力:customers_cleaned.csv と問題箇所レポート issues.md

📝 文書作成系 / Chat+Workモード

事例8:メモから議事録を整形

使うモード: 💬 Chat(短い)/ 📂 Work(長い)

シーン:会議中にとった走り書きメモを、整った議事録にしたい。

このテキストメモは私が会議中に取った走り書きです。
以下の議事録フォーマットで整形してください:

# [プロジェクト名] 会議議事録

## 基本情報
- 日時:(メモから抽出)
- 参加者:(メモから抽出)

## 決定事項
(箇条書きで)

## To-Do(担当者・期限明記)
| タスク | 担当 | 期限 |
|-------|------|------|

## 議論の要点
(重要な論点を3〜5個)

## 次回の議題
(メモから抽出)

出力:Artifactsで表示してください

事例9:手書きメモを写真でデジタル化

使うモード: 💬 Chat(画像添付)

シーン:会議で手書きメモを取った。それをデジタル化して整理したい。

  1. スマホで撮影

    手書きメモをスマホで撮影。AirDrop(Mac)またはメール添付でPCに転送。

  2. Chatに画像を添付

    📎クリップアイコンから写真をアップロード、またはチャット欄に直接ドラッグ。

  3. 指示
    この手書きメモを読み取って、以下の形式でテキスト化してください:
    
    1. 完全な書き起こし
    2. 整理された箇条書き版
    3. ToDoリスト形式(タスク・担当・期限が読み取れるもの)
    
    読み取れない文字は「(不明)」と明記してください。

事例10:請求書PDFを自動生成

使うモード: 📂 Work(毎回)→ Projects(テンプレ化)

初回(Workモード): テンプレートPDFをWorkスペースに置く

template_invoice.pdf をテンプレートにして、
以下の内容で請求書を作成してください:

- 宛先:株式会社○○ ○○様
- 金額:500,000円
- 消費税:50,000円
- 件名:2026年5月分コンサルティング料
- 振込期限:2026年6月30日

完成したらPDF化して、output/invoice_202605_clientA.pdf に保存。
このパターンの自動化のために、Projectsへの登録を提案してください。

2回目以降(Projects化):

5月分の請求書をクライアントBにも作って

🔍 調査・分析系 / Chatモード

事例11:Webサイトの記事をリサーチ

使うモード: 💬 Chat(Web検索機能)

以下のURLを読んで、要点を箇条書きで5つ教えてください。
それぞれに私の業務(保険代理店)にどう活かせるかも添えてください。

URL: https://example.com/article-on-fintech-trends

最後に、自社で実装すべき優先度TOP3を提案してください。

事例12:競合調査の自動化

使うモード: 💬 Chat(Web検索)→ Artifacts(表生成)

以下5社の公式サイトを順に見て、
それぞれのサービス料金・特徴をExcelにまとめてください:

- 株式会社A:https://a.example.com
- 株式会社B:https://b.example.com
- 株式会社C:https://c.example.com
- 株式会社D:https://d.example.com
- 株式会社E:https://e.example.com

比較項目:
- 主要サービス
- 料金プラン(最安〜最高)
- ターゲット顧客
- 強み・特徴
- 弱み・改善余地(推測でOK)

最後に、自社が取るべきポジショニング戦略を1ページで提案。
出力:競合分析シート(Artifacts)+ 戦略書(Markdown)

🎨 コンテンツ生成系 / Chat+Artifacts

事例13:スライド資料を自動生成

使うモード: 📂 Work(データ渡す)→ Artifacts(HTMLスライド)

sales_data.xlsx の内容をもとに、
取締役会で説明する10ページのスライドを作成してください。

要件:
- 形式:HTML(A4横向き、10枚)
- デザイン:シンプル、青系カラー、企業ロゴ用スペース確保
- 1枚目:表紙(タイトル・日付)
- 2-3枚目:エグゼクティブサマリ
- 4-7枚目:詳細データ&グラフ
- 8-9枚目:来期の予測と戦略
- 10枚目:質疑応答用ページ

Artifactsで表示してください。

結果: 右側のArtifactsパネルに動くHTMLスライドが表示。プレビューしながら微調整可能。

事例14:ブログ記事の量産

使うモード: 📂 Work(過去記事を渡す)/ Projects(シリーズ化)

以下のテーマで、自社ブログ用の記事を5本作成してください。

テーマ一覧:
1. 「保険業界のDX動向2026」
2. 「中小企業がAIを導入する3つのステップ」
3. 「生成AIで業務効率化に成功した5社の事例」
4. 「Claude Desktop Appで月300時間削減した方法」
5. 「2026年に押さえるべきSaaSツール10選」

要件:
- 各記事 2,000文字程度
- SEOキーワードを自然に含む
- ターゲット:中小企業の経営者・情報システム担当
- 過去記事 past_articles/ のトーンに合わせる
- 各記事の最後にCTA(弊社サービスへの誘導)を1段落

出力:blog_drafts/ フォルダに5本のMarkdownファイル

⚙️ 自動化系 / Projects機能

事例15:定期業務の自動化(Projects化)

⏱️ 効果:月次業務が半日 → 30秒

使うモード: Projects

シーン:毎月やっている定型業務をClaudeに記憶させて、「いつものやつ」だけで実行させたい。

初回設定(Projectsを作る)

  1. 「+ New Project」をクリック

    名前:「月次レポート作成」

  2. プロジェクト指示を設定
    このプロジェクトでは、毎月初に以下を実行します:
    
    1. data/sales/ フォルダから前月の売上データを取得
    2. 前月のSlackログ(slack_log/)から重要な議論を抽出
    3. report_template.docx をベースに以下を埋める:
       - 売上サマリ
       - 主要な決定事項
       - 来月のトピック
    4. 経営陣・営業部に共有用とボード用の2バージョン作成
    5. ファイル名:「月次報告_YYYY-MM_経営陣版.docx」「月次報告_YYYY-MM_ボード版.docx」
    6. 出力先:reports/YYYY-MM/
    
    私の役職:営業部長
    出力フォーマット:日本語、敬語、簡潔に
  3. 関連ファイルをアップロード

    テンプレートファイル、過去の月次レポートを Projects にアップロード

翌月以降の使い方

今月の月次レポート作って

これだけで完成。Claudeが Projects 内のテンプレと指示を覚えているので、毎回ゼロから説明する必要なし。

Projectsに向く業務

業務 効率化前 Projects化後
月次請求書作成 半日 30秒
週次レポート 2時間 1分
名刺データ入力 1枚3分 1枚3秒
議事録の整形 1時間 30秒
SNS投稿の作成 30分 10秒
顧客対応メール 10分 30秒
💡 退勤前にProjects指示を出す

退勤前や昼休み前にProjects指示を出して、PCの電源だけつけておけば、休憩中・帰宅後にClaudeが作業を完了させてくれます。翌朝出社したら成果物が完成している状態に。

使い方のコツ

コツ1:最初は小さく試す

いきなり「月次レポート全自動化」に挑戦しない。まずは10ファイルの整理から。成功体験を積んでから、次第に大きな業務に拡大する。

コツ2:Projectsで業務をテンプレ化

うまくいったプロンプトはProjectsに保存。同じ業務を毎回ゼロから指示しなくて済む。

コツ3:失敗を恐れない

Claudeは何度でもやり直しがきく。失敗したら「やり直して、今度は△△にして」と再指示。

コツ4:1日1事例から始める

15事例を一気にやろうとしない。1日1事例のペースで2週間。終わる頃には日常的にClaudeを使うようになっています。