第4章:仕事を任せる15事例
Claude Desktop Appの3モードを使った15の実践例。各事例にどのモードを使うかを明記しています。
15事例すべてを読み込む必要はありません。自分の業務に近いものを2〜3個ピックアップして試してみてください。1つでも実際に動かせば、AI活用の手応えがつかめます。
📁 ファイル整理系 / Workモード
事例1:ダウンロードフォルダの整理
使うモード: 📂 Work
操作: Workモードを開く → DownloadsフォルダをドラッグしてClaudeに渡す → 以下の指示
このフォルダの中身を分析して、以下のルールで整理してください:
- 画像(jpg/png/heic)は images/ サブフォルダへ
- PDFは documents/pdf/ へ
- Excelファイル(xlsx/xls)は documents/excel/ へ
- Wordファイル(docx)は documents/word/ へ
- 圧縮ファイル(zip/rar)は archives/ へ
- 1ヶ月以上前のファイルは _old/ へ
- 種類不明のものは _unknown/ へ
実行前に、何件ずつ移動するか教えてください。
事例2:複数フォルダの統合整理
使うモード: 📂 Work
シーン:同じプロジェクトの資料が、複数の場所にバラバラに保存されている。
操作: 関連する複数フォルダをWorkスペースに渡す → 以下の指示
このフォルダ内に「クライアントA」関連のファイルが点在しています。
全部をスキャンして、以下を作成してください:
1. clientA_consolidated/ フォルダを作成
2. ファイル名・内容から「クライアントA」関連と判断したものをすべて移動
3. 重複ファイルは自動でリネーム(_dup1, _dup2)
4. 何が移動されたかのレポートを report.md として作成
事例3:撮りためた写真の整理
使うモード: 📂 Work
シーン:iPhone同期した写真が日付不明で大量にある。
このフォルダの画像ファイルを以下のように整理:
1. EXIF情報から撮影日を読み取り
2. YYYY-MM/ フォルダを作成して分類
3. 撮影日不明のファイルは _no_date/ へ
4. 重複画像を検出して _duplicates/ へ
事例4:古いファイルのアーカイブ
使うモード: ⚡ Code(大量処理のため)
シーン:3年分の業務ファイルが溜まり続けている。容量を空けたい。
2025年1月以前に作成されたすべてのファイルを以下の方法で処理:
1. archive_2025_before/ フォルダに移動
2. 年・月別にサブフォルダで分類
3. ZIP圧縮してから元ファイルを削除(容量節約)
4. 移動ログを archive_log.csv に記録
📊 データ処理系 / Workモード
事例5:複数PDFから情報を抽出
使うモード: 📂 Work
操作: 請求書PDFが入ったフォルダをWorkスペースに渡す
このフォルダにある請求書PDF全部を読んで、
以下の項目をExcelにまとめてください:
- 請求書番号
- 発行日
- 取引先名
- 件名
- 金額(税込)
- 金額(税抜)
- 消費税額
- 振込期限
- 担当者名
ファイル名:invoices_summary.xlsx
合計金額の集計行も入れてください。
結果: Artifactsパネルに集計表が表示 → ダウンロードボタンで保存
事例6:Excelの大量データを集計
使うモード: 📂 Work
sales_data.xlsx を読んで、以下の集計を出してください:
1. 月別売上(折れ線グラフ用)
2. カテゴリ別売上(円グラフ用)
3. TOP10顧客の一覧
4. 前年同月比
5. 売上が前月比で2倍以上の急増顧客リスト
結果は summary.xlsx に、シート名で分けて保存。
グラフも作成してください。
事例7:CSVデータのクリーニング
使うモード: 📂 Work
customers.csv を読んで、以下のクリーニングを実施:
- 「株式会社○○」「(株)○○」「㈱○○」を統一
- 電話番号のハイフン・全角を統一(例:090-1234-5678)
- メールアドレスの大文字・全角を半角小文字に
- 重複行を検出(電話番号 or メールが同じ)
- 必須項目(氏名・連絡先)が空欄の行をマーク
出力:customers_cleaned.csv と問題箇所レポート issues.md
📝 文書作成系 / Chat+Workモード
事例8:メモから議事録を整形
使うモード: 💬 Chat(短い)/ 📂 Work(長い)
シーン:会議中にとった走り書きメモを、整った議事録にしたい。
このテキストメモは私が会議中に取った走り書きです。
以下の議事録フォーマットで整形してください:
# [プロジェクト名] 会議議事録
## 基本情報
- 日時:(メモから抽出)
- 参加者:(メモから抽出)
## 決定事項
(箇条書きで)
## To-Do(担当者・期限明記)
| タスク | 担当 | 期限 |
|-------|------|------|
## 議論の要点
(重要な論点を3〜5個)
## 次回の議題
(メモから抽出)
出力:Artifactsで表示してください
事例9:手書きメモを写真でデジタル化
使うモード: 💬 Chat(画像添付)
シーン:会議で手書きメモを取った。それをデジタル化して整理したい。
-
スマホで撮影
手書きメモをスマホで撮影。AirDrop(Mac)またはメール添付でPCに転送。
-
Chatに画像を添付
📎クリップアイコンから写真をアップロード、またはチャット欄に直接ドラッグ。
-
指示
この手書きメモを読み取って、以下の形式でテキスト化してください: 1. 完全な書き起こし 2. 整理された箇条書き版 3. ToDoリスト形式(タスク・担当・期限が読み取れるもの) 読み取れない文字は「(不明)」と明記してください。
事例10:請求書PDFを自動生成
使うモード: 📂 Work(毎回)→ Projects(テンプレ化)
初回(Workモード): テンプレートPDFをWorkスペースに置く
template_invoice.pdf をテンプレートにして、
以下の内容で請求書を作成してください:
- 宛先:株式会社○○ ○○様
- 金額:500,000円
- 消費税:50,000円
- 件名:2026年5月分コンサルティング料
- 振込期限:2026年6月30日
完成したらPDF化して、output/invoice_202605_clientA.pdf に保存。
このパターンの自動化のために、Projectsへの登録を提案してください。
2回目以降(Projects化):
5月分の請求書をクライアントBにも作って
🔍 調査・分析系 / Chatモード
事例11:Webサイトの記事をリサーチ
使うモード: 💬 Chat(Web検索機能)
以下のURLを読んで、要点を箇条書きで5つ教えてください。
それぞれに私の業務(保険代理店)にどう活かせるかも添えてください。
URL: https://example.com/article-on-fintech-trends
最後に、自社で実装すべき優先度TOP3を提案してください。
事例12:競合調査の自動化
使うモード: 💬 Chat(Web検索)→ Artifacts(表生成)
以下5社の公式サイトを順に見て、
それぞれのサービス料金・特徴をExcelにまとめてください:
- 株式会社A:https://a.example.com
- 株式会社B:https://b.example.com
- 株式会社C:https://c.example.com
- 株式会社D:https://d.example.com
- 株式会社E:https://e.example.com
比較項目:
- 主要サービス
- 料金プラン(最安〜最高)
- ターゲット顧客
- 強み・特徴
- 弱み・改善余地(推測でOK)
最後に、自社が取るべきポジショニング戦略を1ページで提案。
出力:競合分析シート(Artifacts)+ 戦略書(Markdown)
🎨 コンテンツ生成系 / Chat+Artifacts
事例13:スライド資料を自動生成
使うモード: 📂 Work(データ渡す)→ Artifacts(HTMLスライド)
sales_data.xlsx の内容をもとに、
取締役会で説明する10ページのスライドを作成してください。
要件:
- 形式:HTML(A4横向き、10枚)
- デザイン:シンプル、青系カラー、企業ロゴ用スペース確保
- 1枚目:表紙(タイトル・日付)
- 2-3枚目:エグゼクティブサマリ
- 4-7枚目:詳細データ&グラフ
- 8-9枚目:来期の予測と戦略
- 10枚目:質疑応答用ページ
Artifactsで表示してください。
結果: 右側のArtifactsパネルに動くHTMLスライドが表示。プレビューしながら微調整可能。
事例14:ブログ記事の量産
使うモード: 📂 Work(過去記事を渡す)/ Projects(シリーズ化)
以下のテーマで、自社ブログ用の記事を5本作成してください。
テーマ一覧:
1. 「保険業界のDX動向2026」
2. 「中小企業がAIを導入する3つのステップ」
3. 「生成AIで業務効率化に成功した5社の事例」
4. 「Claude Desktop Appで月300時間削減した方法」
5. 「2026年に押さえるべきSaaSツール10選」
要件:
- 各記事 2,000文字程度
- SEOキーワードを自然に含む
- ターゲット:中小企業の経営者・情報システム担当
- 過去記事 past_articles/ のトーンに合わせる
- 各記事の最後にCTA(弊社サービスへの誘導)を1段落
出力:blog_drafts/ フォルダに5本のMarkdownファイル
⚙️ 自動化系 / Projects機能
事例15:定期業務の自動化(Projects化)
使うモード: Projects
シーン:毎月やっている定型業務をClaudeに記憶させて、「いつものやつ」だけで実行させたい。
初回設定(Projectsを作る)
-
「+ New Project」をクリック
名前:「月次レポート作成」
-
プロジェクト指示を設定
このプロジェクトでは、毎月初に以下を実行します: 1. data/sales/ フォルダから前月の売上データを取得 2. 前月のSlackログ(slack_log/)から重要な議論を抽出 3. report_template.docx をベースに以下を埋める: - 売上サマリ - 主要な決定事項 - 来月のトピック 4. 経営陣・営業部に共有用とボード用の2バージョン作成 5. ファイル名:「月次報告_YYYY-MM_経営陣版.docx」「月次報告_YYYY-MM_ボード版.docx」 6. 出力先:reports/YYYY-MM/ 私の役職:営業部長 出力フォーマット:日本語、敬語、簡潔に -
関連ファイルをアップロード
テンプレートファイル、過去の月次レポートを Projects にアップロード
翌月以降の使い方
今月の月次レポート作って
これだけで完成。Claudeが Projects 内のテンプレと指示を覚えているので、毎回ゼロから説明する必要なし。
Projectsに向く業務
| 業務 | 効率化前 | Projects化後 |
|---|---|---|
| 月次請求書作成 | 半日 | 30秒 |
| 週次レポート | 2時間 | 1分 |
| 名刺データ入力 | 1枚3分 | 1枚3秒 |
| 議事録の整形 | 1時間 | 30秒 |
| SNS投稿の作成 | 30分 | 10秒 |
| 顧客対応メール | 10分 | 30秒 |
退勤前や昼休み前にProjects指示を出して、PCの電源だけつけておけば、休憩中・帰宅後にClaudeが作業を完了させてくれます。翌朝出社したら成果物が完成している状態に。
使い方のコツ
コツ1:最初は小さく試す
いきなり「月次レポート全自動化」に挑戦しない。まずは10ファイルの整理から。成功体験を積んでから、次第に大きな業務に拡大する。
コツ2:Projectsで業務をテンプレ化
うまくいったプロンプトはProjectsに保存。同じ業務を毎回ゼロから指示しなくて済む。
コツ3:失敗を恐れない
Claudeは何度でもやり直しがきく。失敗したら「やり直して、今度は△△にして」と再指示。
コツ4:1日1事例から始める
15事例を一気にやろうとしない。1日1事例のペースで2週間。終わる頃には日常的にClaudeを使うようになっています。